とつげき東北

 たとえば世界の頂点に立ったスポーツ選手が、ことさら何事も語らず、威風堂々としている姿は美しい。
 だが、雄弁でなければならない場面というものもある。ある物事について討論しているときや、正誤の判断をする場合であって、「結果」「勝負」等によっては決着がつけられない場合、すなわち「知的」たらざるを得ない場面がそうだ。いくら世界一流の物理学者でも、自らの仮説に対してまっとうな反論がなされたのに、権威にあずかって「自分が正しい」といった姿勢で威風堂々としているわけにはいかない。それは権威主義でしかない。

 ことは、「世界の頂点」といった特権的な空間にのみ当てはまるのではない。
 職場や学校においても、しかるべき時にしかるべき反論や対応等をすることによって職務上の地位や人間関係を意図的にコントロールすべきであって、常に「堂々と沈黙している」ことが必ずしも最良とは言えない。たとえば、悪意ある人からいわれなき批判や中傷を浴びた際、実害がなければ当該人物を放置するのも一つの対応だが、当該人物を逆にやりこめるのも一つの政治的対応である。「あいつに手を出すと面倒なことになる」と周囲に学習させるのも戦略の一つだからだ。どのように振舞うべきかは、環境や共同体・組織上に占める当人の位置(あるいは、キャラ)によって異なってくるだろう。

 ところが、自明なことだが、知識を蓄え、教養を身につけ、議論の技術を磨くといった訓練を怠ってきた大衆は、常に雄弁になることができない。すなわち銀をとることができない。
 だから彼らは、誰かから批判等をされた場合にも「言わせておけばいい」「彼は嫉妬しているだけ」などといった名言によって自らの認識を歪め、自らの対応を「大人な対応である」と過大評価し、「偽りの金」を略取しようとするのである。

 筆者に対する批判のうちには、最近、もっとも典型的な例があった。何の準備も根拠も持たずに筆者に批判をぶつけてくる相手は何名もいるが、その例における相手はとりたててひどかった。
 内容については「(議論記録5)」に記載しているので詳細は省くが、相手は筆者の的確かつ明晰な反論に堪えられず、名言に満ち溢れた10000字近くもの筆者への「反論」を惜しげも臆面もなく羅列しておきながら、知性の差に遅ればせながら気付いたとたん、掲題名言と同義の「ことわざ」を呪文のように何度も何度もつぶやきながら、筆者の論理ではなく筆者の「態度」を、「子供の対応」「幼稚」「大人げない」といったような罵声で攻撃せざるを得なくなったのであった。

 世界的に、この種のいわゆる「ことわざ」は多種の言語・文化において広く存在することから考えても、いかに「大衆」が歴史的に「理屈で言い負かされること」を恐れていたかが理解できる。沈黙しているだけで相手の「必死さ」をつり出すことが可能で、それによって金を得られるという発想は、まさに雄弁たりえぬ大衆の願望を直接的・短絡的に表現している。

(議論記録5)
(議論テク)大衆論法:態度批判
大人げない

  • 原田 2007-07-07 (土) 14:40:20
    沈黙が金で雄弁が銀ならばこれを雄弁と語ってしまった瞬間その人間は金を手放した事になる。語るに落ちるとはまさにこの事だ。ではこのパラドックスをどう解くか。語るに落ちたその先に金があるとしてはどうだろう。チェスタートンは言う『我々は全てを語り尽くしたのち、自分という悪夢の中にたった一人立ち尽くす時が来るだろう』と。ならばこの悪夢の中で繰り広げられる自分との黙殺劇を金とするのである。チョコボールは銀のエンゼルを5枚集めると金のエンゼルと交換できるという。まずは落ちる事を前提に雄弁と語ってみるしかなさそうだ。
     
  • 2007-07-29 (日) 12:37:40
    金のエンゼルはパック無理矢理押し潰して横から見れば余裕
     
  • 2008-02-10 (日) 17:45:22
    ココの原田東北より目立ってんじゃねぇか死ねよ原田
     
  • お遊び 2009-09-28 (月) 04:45:49
    http://1st.geocities.jp/j_eishun/C_Silence.html

    なかなか博識な方ですね。なんちゃら東北の田舎もんさんは。
     

  • とつげき東北 2009-09-28 (月) 21:16:42
    お、これはためになった。
    いずれ修正する。
     
  • お遊び 2009-10-12 (月) 10:19:29
    早く修正しろよカス。使えねぇな。


    というか、おまえの発酵しすぎた脳みそを先に修正しろってマジでw

 

  • ここまで読んだが 2009-10-17 (土) 03:01:13
    修正する気ないでしょ
     
  • ここまで読んだよ 2010-08-22 (日) 17:09:44
    銀:
    雄弁に語る人は横に動くことも真後ろに下がることも出来ない
    前に進むか斜めに切り抜けて行く様は論破嗜好と見受けられる
    ちなみに、追い詰められると「成金」になり、沈黙する

    金(成銀):
    沈黙を守る人は斜め後ろに下がることが出来ない
    追い詰められると真っ直ぐしか下がれないからいつまでも一方向に逃げ続けるので沈黙が続く
    意外と横や斜め前に動けそうで動いていない場合が多い、特に成ってないほうは置石のごとく沈黙する、静観嗜好に多い
     

  • [[丫戊个堂]] 2010-09-03 (金) 17:14:17
    つまり銀の相場と金の相場によって雄弁と沈黙の上下関係も変わる。
     
  • / 2010-09-17 (金) 02:23:21
    その発想はなかった
     

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Last-modified: 2010-09-17 (金) 02:23:21 (2589d)