■ヒトシンカ

 最初に言ったのは社会学者E.デュルケームで、彼は社会科学の生物学的分析を嫌い、人間の行動は人間の行動からのみ説明できるとして、その特異性を擁護した。その後、「還元主義」(社会科学を生物学に、生物学を化学に、化学を物理学によってというふうに、より小さな構成要素を分析するという科学の手法のひとつ)を批判するキャッチフレーズとしてゲシュタルト心理学や複雑系などの科学分野、および全体論などの科学でない分野で引用されるようになった。この言葉は一面では正しい。300gの鉄がナイフであるためには、それが適切な形に結合していなくてはならない。つまり部分を研究するだけでは駄目で、それらがどのように関係して全体を作っているのかを分析するという手法は明らかに有用である。しかし全体論者(例えば「人間人間として扱」ったりしたがる人々)は、ゲシュタルト心理学者や複雑系の研究者のようなこういう立場ではない。彼らは人間科学によって分析されるのを嫌がり、伝統的人間観の枠内で人を取り扱いたがる。しかし「全体は部分の総和ではない」という言葉で、科学が十分に目を向けていない側面があると強調するのであれば、自分たちの人間観に背く全てをタブー視することは首尾一貫した行為とは言えない。→人間を人間として扱う


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Last-modified: 2010-08-24 (火) 18:41:12 (2954d)