■ヒトシンカ

――の痛みが分からない:

 ある種の俗説によれば、広い遊び場や時間的余裕の不足のために、子ども同士が集団で遊び、ケンカなどをする機会に乏しく、そのため重大な怪我を負わせない程度の力加減が分からなくなっている。これがエスカレートしたものか、若者犯罪論などの文脈で、「人を傷付けるのは、人の痛みが分からないからである」とも言われている。
 しかし、間違っていることがこれほど明確な俗説も珍しい。暴力は、相手を物理的に戦闘不能にする(あるいは殺す)以外のほとんど、通常の犯罪などの場合には、苦痛を与え、そこから何らかの利益(多くは服従という過程を経て)を引き出すことを目的として行われる。つまり、相手の痛みが分からなければ成立し得ない。無痛症患者でさえ他人が痛みを感じることを社会的に学習するのである。

――は一人では生きられない:

 決まり文句の中には「科学全てではない」のように、相手の主張内容よりも極端なことを否定するタイプのものがある。これはその典型で、相手が何かへの協力を拒んだり、自由選択を主張したりしている場合などに用いられる。

――を殺してなぜ悪いの?:

 1997年9月、TBSのTV番組『NEWS23』の神戸小学生連続殺害事件についての特集で、出演していた高校生がこう発言した。その後、大江健三郎(彼も出演していた)が朝日新聞紙上で非難。青少年の病理を象徴するフレーズとして広まった。それだけの話で、別に多くの若者が「殺人は悪くない」という見方を支持したなどの統計結果があるわけではない。


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Last-modified: 2010-08-24 (火) 18:41:05 (2884d)