マネ

 公正さを「あまりに求めすぎる」ことは、弱者に対する「思いやり」が欠けているという道徳的非難を含んだ言葉。

「ルールなんだから仕方ないよ。できない人は諦めるしか。」
「それは―だよ!」

 例えばこのように使われる。ぐさっとくる人も多いだろう。

 この言葉が使われる背景には、「ルールを公正に適用されたら勝てない。なんとかしなければ」という弱者側の都合がある。しかし、「自分が勝てないから特別扱いしてくれ」と主張してしまっては同意を取りにくい。

 そこで発明されたのが標題の句である。

 「公正」を「強者にとって都合のよい概念」とみなし利己的なイメージに包むことで、自らの要求の利己性・不当性を薄めることができる。このように“高いもの”を貶めることで“低い自分”の相対的な底上げを図るのは名言に典型的な手法である。

 ところで、「公正」が弱者にとって不利だとしても、そのことによって直ちに強者が有利になるわけではない。通常、強者のライバルは弱者ではなく、別の強者だからである(「独占」状態を除く)。
 このような場合、ルールの公正な適用は「強者にとって都合がよい」ものではない。「強者全体にとっての都合のよさ」などといった出来の悪い想像物が、弱者側の被害感覚(「都合の悪さ」)の裏返しに過ぎないことも明白であろう。

 「結果の平等」をある程度実現するための「補正」を求めるにしても、このような不実なイメージ操作を用いて相手の道徳心に訴えかける方法は慎みたいものである。

  • 亡国 2007-05-22 (火) 01:05:23
    おおっ、当ウィキの隠し球(べつに隠れてもいなかったけど)ついにデビューか!さすがにそつがない。心もち足もとがおぼつかないように見せているのは初々しさの強調か。
     
  • マネ 2007-05-22 (火) 01:14:26
    超本気だから、変なところあったら容赦なくよろしく。
     
  • 亡国 2007-05-22 (火) 01:31:13
    おそれいります。ほんのはなむけです。
     
  • M 2007-05-24 (木) 19:37:52
    「俺の物は俺の物、お前の物は俺の物」←強者の論理
     
  • 2009-08-28 (金) 04:58:48
    女がスポーツに口出しするとスポーツじゃなくなる
    弱者のはずがルールを変えるほどの強者になってる不思議
     

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Last-modified: 2010-08-24 (火) 18:40:41 (3006d)