マネ

 気に入らない議論を貶めるためイメージ用語。

 明晰な人間が、明確な目的があってなされている議論の「脱線」を軌道修正すべくこの言葉を使用するケースは想像しにくい。そのような場合は、「本題」が何であったかをずばり指摘すればすぐに了解されるであろうし、議論参加者への態度批判とも取られかねない発言をわざわざする必要などないからである。

 つまり標題の句は、(1)議論の目的についての共通理解がない場において、(2)「議論の目的は結論を出すことである」のような信念を持った者が、(3)「本題」が何である(べき)かを端的に述べることもできずに、(4)自らの信念を前提にして、(5)現在の議論よくないものであるという印象を与えるべく、使用される言葉である。
 その目的は、議論を好みの方向に誘導することであったり、議論自体を中止させることであったり、あるいは議論参加者に対する攻撃であったりする。いずれにせよ、能力や権力の不足によってこのようなイメージ操作をするほかなかったという事情が伺える。

 言葉を扱うことに不慣れな人々にとって議論は苦痛を伴うものであるため、あらゆる議論は結論を出すために「仕方なく」行われるもの“でなければならない”。
 純粋な娯楽・エンターテイメントとしての議論、テーマについて理解を深めるためのディスカッション、説得の技術を競うゲームとしてのディベート、知見を広めるためのブレインストーミングといった「議論のための議論」は、彼らが不愉快なために「認められない」わけだ。


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Last-modified: 2010-08-24 (火) 18:40:40 (2883d)