とつげき東北

(書きかけ ver.0.4)

 大学・大学院入学試験や入社試験で「小論文」や「作文」が課せられることがある。
 基本的な対策パターンを列挙しておこう。

基本は運の小論文――評価されるポイントは何か

 評価ポイントは、受ける場所にもよる。大学院などでは、文章のうまさなどではなくて、実際の専門に対する適正などが問われることが多い。
 しかし一般には、「まともな日本語が書けているか」「てにをはがしっかりしているか」がまずは最優先されるから、中学生のような文章を書いてしまってはいけない。

 基本的に論文は運である。読む人によって感想が著しく異なる。だから、「独善的に考えを押し付ける人でないかどうか」「現実的な判断ができる人かどうか」「理想ばかりを追い求めるヤバイ人ではないか」「やる気はあるか」「具体的で人に読ませる文章を書ける人か」といったような部分が主に見られていることが多い。「会社がどうしていくべきか」という質問に対して、学生風情が何かグッドアイデアを述べることなど期待していない。現場もわからずに「これぞグッドアイデア」と押し付けてくる不愉快な学生を排除することは目的の一つである。
 よく「論理的思考ができるかどうか」といったことが強調されるが、それもそうではない。それよりも、試験官が「読んでいてなるほどと思える、面白いと思える文章」が書ける方がよほど良い。なぜなら試験官は、似たり寄ったりな正論の書きなぐりを、何人分も採点しているからだ。

 ちなみに筆者は、大学受験の際、予備校の「小論文コース」を受講してみたが、最初に出した小論文がひどい点数をつけられて返ってきたため、2度と行かなかった。明らかにへたくそな隣のやつより低い点数だったが、自分の書いたものは、今思い出しても良い小論文だったと思う。その後、何の練習もなしに大学受験で小論文を書いた。「情報と知識の関係について論ぜよ」という論題の中で、「アホなやつを箇条書きで列挙し、その理由を述べる」という黒い小論文に仕上げたが、これは合格した(慶応大学環境情報学部というところで、当時は「併願対決」によると同大学の法学部や理工学部よりも難関だった。受験科目は「数学+論文、配点1:1」で、数学が満点だったことも若干関係しているかもしれない)。

 いずれにせよこのように、小論文の採点はかなり主観が入るものだが、「これを口にしたら恥ずかしい『名言』」同様、「これだけは書いてはいけない」言葉や考え方が存在し、平均的に高得点になる小論文の作法というものがある。

得意な話題をあらかじめ作り、文章にしておくこと

(1)近年の社会変化に対して、自然科学がどのような役割を持つか論じなさい
(2)○○社が社会に果たしていく役割を述べなさい
(3)コンピュータと人間の生活について論じなさい
 試験本番、このような論題のうちのどれかが与えられるとする。さて、これを見てから考えはじめてもしょうがない。付け焼きの知識でその場で「考えて」出てくる結論など大したものではない。普段から準備しておかない限り、良いものなどできてこない。

 そこで、ごく当然の対策として、あらかじめ文章を作っておくということが重要になる。どんな論題が出ても、その論題に軽く触れながら、当該の「得意文章」に持ち込むという方法である。
 たとえばあなたが、いくつかのデータをみつくろって「喫煙の是非について」の得意文章を作っておいたとしよう。そうすると、かなり強引だが、上に掲げた3つの論題に対して、「それなりの文章」で対応できてしまう。

 (1)に対しては、次のような流れで得意文章に持ち込める。
【○○の××化、△△の□□□政策など、近年の社会は急速な変化を見せている。自然科学社会への役割も、その種の変化に対応していく必要がある。たとえば喫煙の是非の問題を取り上げよう。かつては喫煙問題とは「個人の健康問題」にしか過ぎないと考えられていたが、現在、喫煙問題は、「公共の福祉」の問題や「医療費の問題」等にまで波及している。喫煙の是非をめぐっては、しばしば感情論的・主観的な議論が先行することがある。しかし、以前と比較してより「大きな問題」となった以上、それを続けているわけにはいかないだろう。自然科学は一つの「客観的な判断材料」を示してくれる。(ここに得意文章からネタを挿入する)。このように喫煙問題ひとつ取り上げても、関係者は多岐に渡り、それゆえ明確に「正解」を提示することは難しい。社会が情報化され、ますます繊細になるにつれて、あらゆる問題が個別・具体的に論じられることになるだろう。このとき自然科学は、すべての問題に明確な「答え」を用意するのではなく、問題を論ずる際の明確な「根拠」の一つを与える。】

 (2)は受けた会社によって何を論じるべきかは変わるはずだが、無理やり得意文章の話題に進める。
【○○社は「流通」と一般に呼ばれる事業を通じて、人々の生活と深くかかわっている。近年の人々の生活様式が急速な変化を迎えている中、○○社の果たす役割もそれに対応する形でいくらか変化していくものだと考えられる。やや唐突だが、喫煙の是非、という問題がある。(得意文章を挿入)。このように、かつては「個人の問題」だった「喫煙の是非」が、今では数多くの人々にとっての、福祉・医療・生活上の深刻な問題となりつつあるわけだ。これはまさに「社会の変化」である。○○社に深くかかわる「社会の変化」としては、××の民営化が挙げられるかもしれない。変化に応じたサービスの多様化、と口で言うことは実に簡単だが、それを実際の業務に落とし込むことが困難を伴うことは私にもうっすら理解できる。しかし、○○社の果たす本来的な役割としての流通サービスを維持するということは、とりもなおさず、変化にも対応するということも内包しているはずだ。変化に対応することをもって、今まで果たしてきた役割を維持し、あるいは強化してゆくことが、一つの役割なのではないか、と一学生ながら想像している。】

 (3)はまったく「喫煙」と無関係な話題だが、以下のように強引に持ち込める。
【コンピュータは、近年、ますます人々の生活と直接的にかかわるようになってきたが、間接的に、私たちはコンピュータのあらゆる恩恵を受けている。医療分野というもっとも「人間の生活」に関わりの深い分野でも、○○や××など、コンピュータ技術は高度な応用を見せている。今後はますますコンピュータが生活の隅々に関与していくだろう。一例として、喫煙の問題について考えよう。喫煙の是非については、広く一般に論じられる問題であるが、(得意文章を適宜挿入)。この問題に対して、コンピュータがどう関わっていくだろうか。たとえば次のようなかかわり方が可能かもしれない。(1)職場等の空気の、リアルタイムな成分分析(2)肺組織の精密検査における画像の視覚化及び詳細化(中略)。今挙げたものは、漠然とした想像の域を出るものではなく、具体的な実装にはさまざまな技術的課題が立ち現れるだろう。しかしながら、「喫煙」という一つの生活上の問題をとっても、コンピュータが活躍可能になりつつある社会を迎えているという認識は、そう外れてもいないだろう。】

 もちろんこれらは模範回答ではない。
 より具体的な専門知識や、自らの関わり方をちりばめて書くほうがずっとよい。しかし、「完成されたちゃんとした文章」としての「得意文章」が間に入っていることによって、論文の読みごたえはまったく違ったものになってくる。
 得意文章の内容は、ほとんど誰かの「考え」のコピペのようなものであってもよいが(というよりも、ヘタに自分で考えない方が良いくらいだ)、自分が普段書く文体とあまりにもかけ離れたものであってはならない。必ず自分の言葉に書き直しておくこと。また、得意文章の部分は抽象論ではなくて、具体的にいつ、どんなことがされ、どうなったか、そのことがどんな問題を提起しているか、などが入っている必要がある。

 このような「得意文章」を、いくつかの幅広い分野にわたって用意しておけば、だいたいどんな論題が出ても「ちゃんとした意見」を書くことが可能となる。もちろん、受ける学校・学科や会社に関係する話題をピックアップして、その部分については特化した文章を作っておくべきだが、特化した文章だけでは対応しきれない。そこで、コンピュータ企業を受けるならコンピュータ関係の何かしらの「得意文章」を作っておけば良いのだ。

 何より、限られた制限時間の中で回答を作らなければならないのだから、事前に準備しておいたものでマス目を埋められるということはそれだけでずいぶんアドバンテージになるものだ。
 ちなみに、得意文章は「一部だけネタとして使う」ことができるようになっていると良い。また、文字数にあわせて「短いバージョン」なども作成しておくことをオススメする。

基本的な文章の書き方の作法を学ぶ

採点者は賢くない

 先ほど、小論文が「論理的かどうか」などあまり重視されない旨書いた。なぜか。
 ほとんどの人は、つまりほとんどの採点者は、「論理的に考える」ことなどできはしないからだ。独善的に「こうだ、こうだ」と述べるのは当然最悪だが、若干の飛躍があろうとも、主張に対して説明を入れておけば、採点者は「論理的だな、ウム!」などと感じるものだ。これは大企業入社論文であっても、医学部入試論文であっても同じである。そういった組織の採点者は確かに何らかの能力において秀でている可能性は高いが、「論理的な文章を書くこと(or読むこと)」に慣れていることなど滅多にない。ただし理学・工学などにおける、比較的専門的な記述を求められる論文においてはこの限りではない。

 同様に、採点者は思想的水準が高いわけでもない。
 得意文章として用意すべきでないものは、「他の受験者が書きそうなきれいごと文章」「思想的に一般的常識から離れすぎた文章」である。
 何より「読みやすいこと」が第一であり、そして、「興味深い又は面白い、あるいはあまり考えたことがない(つまり、「採点者=読者」が楽しめる)、しかもそれなりの説得力を(彼らに理解可能なレベルでの)持っている」、そうした文章が求められる。

本当のこと」を書くことは重要ではない

 必ずしも「正論」を書けば良いということではない。
 むしろ、「○○というのが正論だが、正論を貫くだけでは業務は成り立たない。だから××といった観点から考えてみたい」といった柔軟さのアピールの方が大切である。ちなみにこれはおしなべてポイントが高い。この際、受ける学校や企業等の事情を踏まえて、そちら寄りの見解を述べる。
 結論を簡潔に書いておいて、「以上がよく言われる『正論』である。しかし、正論はしばしば実現不可能な理想に終わる。そこで私は、以下、別の観点から自分の考えを述べてみたい」といった意外性をアピールするのはよさそうだ。

文章の流れの構築のしかた

・起承転結型

(起)【問題設定】
(承)【問題に対して、現在置かれている状況】
(転)【別の観点の導入】 ←■ここで得意文章が使いやすい■
(結)【問題に対する解決案、解決方針案、等の提示】

・結論優先型

(結)【結論】
(理由)【その理由等】

 どちらでも良い。
 問題が与えられていない場合は、自ら問題を設定する。
社会の変化」が起きているので変化に対応することが課題だ、という論法はかなり便利である(実際には別に変化など大して起きていなくてもよい)。
 また、結論部分が「一般の大学生等が答えを出すには難しい問題」である場合、無理に独善的な解決案などをおいそれと出してはいけない。「世間知らずが」という反発を招く。そこで、「こういう考えをしてみたが、○○や××といった課題、さらに私が今認識していないたくさんの課題が残っているはずだ」といったように書くこと。

基本パターンの思想・書き方を練習する

・基本ワード
社会の変化」
 社会が変化しているということをことさらに書く。そうすれば、「変化に対応しなければ」といった「課題」が自然と浮かび上がる。課題に対する自分なりの考えや、それによって生ずる新しい需要などが現れるので、書くネタに困らない。

・使ってはいけないもの 「べき」論
 業務をこうするべき、こういったことに取り組むべき、といったような「べき」論。何もわからない学生の分際で、業務のやり方等に対して意見してはいけない。そのような理想を述べる場合、「骨抜き」にして、あくまでも業務のわからない自分の一つの理想、という意図を前面に押し出して書くこと。

・使ってはいけないもの 模範回答論文
 みんなが書きそうな文章を書かないこと。かつて通っていた予備校の小論文の「回答例」は漠然とした理想論や名言的定型句を列挙したクソ文章の典型だった。まちがっても、理想論を掲げて「私はこうだと信じている」などで締めくくらないように。世の中の下位75%、4人中3人程度は、こういった文章を書く。書くと、「上位25%にも入らないレベルである」という、致命的な頭の悪さがばれる可能性がある。

・「評論」に終わらないこと
 得意文章として、いくつか自分の体験などを用意しておく。上から目線の評論では評価が低い。できるだけ試験官が「おお」と楽しめるような、意外性のある面白い話を用意する。

最近起きたことを導入すると良い
 最近の話題を得意文章として導入しておければ、なおのことよい。

・断定と推量の使い分けをする
 時に主張を断定的に述べるのも変化があって良い。「何ッ!?」と思わせておいて、根拠を明示したり、後からフォローする。なお、断定する部分は「人によって考えが激しく違う」ものでない方が良い。採点者の好みによるからだ。受験する機関、いやむしろ機関に所属する一人一人の職員(採点者を含む)にとって間違いなくメリットになるような主張は、若干断定的に論じて良かろう。

具体的な「得意文章」例

1つの模範的な小論文例

  • '''' 2007-03-03 (土) 00:37:28
    これ最高。期待。
     
  • 六分儀 2007-03-04 (日) 12:59:33
    これはすごい
     
  • '''' 2007-03-08 (木) 19:51:10
    できれば面接対策も。
     
  • 匿名 2007-03-13 (火) 23:41:46
    東大後期試験の前に見ておけば良かったorz
     
  • Atom 2007-03-14 (水) 00:20:50
    後期はやっぱり敗者復活戦か・・・
     
  • J 2007-03-17 (土) 01:42:19
    先月理3受かった友達の話
    「面接は適当にやった。自信のある二次学力試験が考査のほとんどを占めてるので、致命的な減点さえ受けなければ問題ない」
    理3落ちた友達の話
    「面接対策は完璧だ。入念に想定される解答を準備し、イメトレも万全。学力試験に少し不安はあるが、大丈夫」

    何を求められてるのか理解できないレベルの人間がそれを教えてもらっても、求められているものを適確に提示できるとは考えづらい
    後者の友達は、(面接のない)理2を志望してたとしても似たようなこと(分散の小さい国語を頑張るなど)をして落ちただろう
     

  • 2007-03-17 (土) 03:01:05
    嘘くせーw

 

  • '''' 2007-03-22 (木) 17:59:54
    これでver.0.4だというから恐ろしい
     
  • '''' 2007-03-23 (金) 16:03:22
    バージョンアップまだー
     
  • 時間 2007-03-28 (水) 04:11:05
    Jに全面的に同意
     
  • エルムゲイの淫夢 2017-09-27 (水) 14:18:38
    小論文コースとやらでひどい点をつけられた凸氏の小論文見てみたいなぁ。
     

コメントは以下の作業を終えてからお願い致します。





重要:ボタンを押すか、手動で「OK!」と入力してからでないと反映されません。
一度入力すればクッキーによって保存され、入力の手間は省けます。


トップ   差分 バックアップ リロード   一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2017-09-27 (水) 14:18:38 (22d)